手業とは思えない緻密で精巧な紙型

伊勢型紙の世界とは

伊勢型紙とは、友禅、ゆかた、小紋などの柄や文様を着物の生地を染めるのに用いるもので、長い歴史を誇る伝統的工芸品(用具)です。

突彫り、縞彫り、錐彫りなど、それぞれ専門の職人が手がけます。

元になる紙は、和紙を柿渋で貼り合わせたものを1週間ほどいぶして完成です。これで薄くて、強い腰と防水効果を持ちます。

奈良時代にこの技法は開発され、江戸時代、紀州藩の保護を受けたことから、伊勢地方で発展しました。

染色工場からあずかった大量の型紙を、管理した経験があります。枚数を数えるというのではなく、平積みした「1mの山が○あります」など山の数を報告していました。これだけの枚数を限られた職人さんが手で彫るわけですから、どれだけの時間とエネルギーが必要だったのでしょうか。この山を見ると職人さんの圧縮された時間に圧倒されていました。とても人間業とは思えない緻密さです。もちろん1つの間違いも許されません。紙の収縮を嫌い、工房には冷房なしという話も聞きました。

教材として、勉強にしたいと購入されました人に聞くとあまり緻密なものは、技術もないし、それ以前に道具=彫刻刀がないので、挑戦もできないのだそうです。

専門学校の先生が、教材にしたいと連絡が来たこともありました。この話は残念ながら予算が合わずかないませんでした。最も高額な価格は、ヤフオクで(10万円/100枚)くらいしていたそうです。

でも職人の技量費用はあまり評価されていなく、歴史的資料としての価値に留まっているようで、少し残念な気もしました。工業製品の部品というポジションのせいなのでしょう。

エルメスといえば馬具ですよね!?

エルメスは、1837年、ティエリー・エルメスが高級馬具を製作する工房をパリ9区に開くことから始まります。
1892年には、サドル・バッグ(馬の鞍を収めるカバン)として「オータクロア」を制作。これが後のバーキンにつながります。
その後エルメスは世界的な馬車商へと発展。馬具の需要縮小を予見し、婦人バッグや財布などの皮革製品を開発しました。

というような、ことは、どこかで記事を読んだことがあると思います。

では、では本題です。

高級馬具製作から始めたという「エルメスの鞍」は見たことがありますか?

ある機会で、私がネットオークションに出品することになりました。

使用されている皮の質感が素晴らしく「エルメス」です。
柔らかくて馬にも負担が少なそうです。

馬のお腹にかけるベルトの穴には、番号が刻印されており、場所を特定しやすくなっているとこなど細部にも感動です。

バーキンは、このサドル・バッグ(鞍を入れるバッグ)から生まれたのですよね。

エルメスの馬具に触れる機会は、まさしく歴史の証言者に触れる一瞬でした。何かの時に自慢話ができそうですね。

BMWシンボルマークの嘘・ほんと!

自動車メーカーのBMWのシンボルマークは、航空機メーカーを前身としていることから、プロペラをイメージしていると一般的には言われています。

https://www.bmw.com/ja/automotive-life/bmw-logo-meaning-history1.html

実は異なるようですよ!

長い間、プロペラか否かは議論されてきましたが、BMWは戦略的見地から明確にしなかったようです。詳しくはBMWのホームページでご確認ください。

90年もの間繰り返し語られてきたこの解釈が、やがて都市伝説としてある程度正当化される時代になったと判断したようです。

私は、地元バイエルンカラー説を信じていました!

昔二輪のBMWに乗っていた時代があり、4輪になってもBMWマニアでした。記事を読むだけで「外からみる」のと、所有して「中から触れる」のでは、まったく違った情報が入ってきます。

BMWはこの伝説を多く持ちます。

アラビアのロレンスが乗ってた時代のBMWのバイクは「壁に正面衝突しても、フロントフォークが曲がらずにいた」この真意は不明ですが、BMWのバイクに乗った経験者だと解る気がします。

工業製品は、量産されることで存在していますが、それぞれに異なる物語があります。所有者との関連で生まれる物語、社会との関連で生まれる物語。あなたの所有物にも、時折声をかけていたわり、人生を共に生きている伴侶として扱ってみてください。きっと良いお返しをもらえるはずです。

勿論、別れの時もあります。

そんな時は、「松風ヴィンテージ」に声をかけてください。