買取が出来ない品とは

骨董商により、得手不得手なジャンルがあります。

店舗を持たない「松風ヴィンテージ」では、以下の物が買取できません。買い取った後の販売ルートがないからです。

切手、古銭、書籍類、引き出物、家具(伝統家具除く)、ノンBRANDの古着、和人形、家庭用電気製品(掃除機、冷蔵庫など)、運送業者が扱わない品(危険物、薬品)、ヤフオクで出品が禁止されているもの。などです。

古物商は買取した品を、換金する必要があります。通常は古物市場、オークション、ネットおオークションなどです。最も敷居の低い古物市場でも売れないものがあります。これがいわゆる販売ルートのないものということになります。

お近くのリサイクルショップなどでは買取してくれる場合が多いですので、お問い合わせください。彼らは「店舗」という販売ルートを持っているわけです。

どんな物が買取可能ですか?

Q1. 書画・骨董といいますが、どんな物を実際には買取してもらますか?

A. 絵画、陶芸品、掛け軸、収集品、アンティーク品、古道具などです。

芸術性は問いません。

アンティーク玩具、大工道具、ミニカーコレクション、蓄音機、オルゴール、フィルムカメラ、BRAND品(バッグ、時計、洋服)、茶道具、海外の食器、日本刀、海外クラシックカー部品、スポーツ用品、楽器、ゲーム機、精密機器、測定器、古いオーディオアンプなどが主な買取可能品です。

過去の買取で珍しいもの:袴、テレビの人形劇道具、大工道具のノミ・鉋、歯科医の治療具、乗馬用鞍、煤竹、ヨーロッパ家具職人が使う釘、伊勢型紙、印材、羅針盤、デカンタの蓋、壊れた鉄道模型、江戸時代の手紙、煙管

ご自宅のタンスや物置の奥にしまい、忘れていた品なども歓迎です。

松風ヴィンテージが得意とする分野:

  • 古く、現在ではお店で販売していない希少なもの(玩具、限定商品)
  • 趣味収集品(数があるもの)
  • 江戸、明治の生活品
  • 職人の道具

手業とは思えない緻密で精巧な紙型

伊勢型紙の世界とは

伊勢型紙とは、友禅、ゆかた、小紋などの柄や文様を着物の生地を染めるのに用いるもので、長い歴史を誇る伝統的工芸品(用具)です。

突彫り、縞彫り、錐彫りなど、それぞれ専門の職人が手がけます。

元になる紙は、和紙を柿渋で貼り合わせたものを1週間ほどいぶして完成です。これで薄くて、強い腰と防水効果を持ちます。

奈良時代にこの技法は開発され、江戸時代、紀州藩の保護を受けたことから、伊勢地方で発展しました。

染色工場からあずかった大量の型紙を、管理した経験があります。枚数を数えるというのではなく、平積みした「1mの山が○あります」など山の数を報告していました。これだけの枚数を限られた職人さんが手で彫るわけですから、どれだけの時間とエネルギーが必要だったのでしょうか。この山を見ると職人さんの圧縮された時間に圧倒されていました。とても人間業とは思えない緻密さです。もちろん1つの間違いも許されません。紙の収縮を嫌い、工房には冷房なしという話も聞きました。

教材として、勉強にしたいと購入されました人に聞くとあまり緻密なものは、技術もないし、それ以前に道具=彫刻刀がないので、挑戦もできないのだそうです。

専門学校の先生が、教材にしたいと連絡が来たこともありました。この話は残念ながら予算が合わずかないませんでした。最も高額な価格は、ヤフオクで(10万円/100枚)くらいしていたそうです。

でも職人の技量費用はあまり評価されていなく、歴史的資料としての価値に留まっているようで、少し残念な気もしました。工業製品の部品というポジションのせいなのでしょう。