重さもフィルムカメラの魅力だった時代

フィルムカメラ全盛の頃、旅行にはカメラが必需品でした。

思い出を記録しておきたいという気持ちが強すぎ、まるでカメラマンのようにシャッターを押し、本来の旅を楽しむことができなかったのかもしれないと思うほどでした。

そんな時代のフィルムカメラは今でも人気です。現役として愛用している方、コレクションアイテムとしている方、国内製カメラに関心の高い海外のカメラマニア。

私の大学生時代は、授業でカメラワークがありました。モノクロでしたが、自分でフィルム現像し、紙焼きもしたものです。作品の提出期限が迫ると、アパートに暗幕カーテンを閉めたまま、1週間くらい籠もったりします。暗闇で生活すると朝だか夜だか解らなくなり、外にでると眩しくて目を開けていられません。

カメラ本体が全て金属で、やけに重かったことに今になり気がつきます。

エピソード:撮影中に友人が2階のベランダから高価な一眼レフカメラを落とし、レンズとボディが2つに分かれて飛び散りましたが、致命的なダメージは無く、壊れなかったことを覚えています。(メーカー:ニコン)

更に古い70年以上前のクラシックカメラを手にする機会があります。掃除・整備していると、可動部の誤差がなく、きちっと稼働するのには驚きます。ボディーに付いた小さな傷跡も旅のエピソードを記録したものかもしれません。

お爺さまが愛用されていた古いカメラなど押し入れの奥にありませんか?世界中のマニアが求めている一品かもしれません。